フィリピーナとの出会いは、外国人パブ。
一般に言われているフィリピンパブの事だ。
職場の宴会も終わり、携帯電話に連絡があった。
「二次会でフィリピンパブにいるから、よって行かないか?」
過去に外国人パブに行った事はあったが、良い思いはしていなかった。
日本語が喋れない、金が要る、楽しく無い。
そんな感じが、フィリピンパブ。
店に入ると強烈な香水の匂いが鼻を付き、一瞬むせる。
マネージャーらしい男性に、連れの話をすると、直ぐにテーブルに案内してくれた。
怪しい暗闇の中に、肩を抱きながら待っていた先輩達は、フィリピンパブマスターの風格を漂わせていた。
シートに付くまでの間、ステージ上で肩を抱きながら歌っている、フィリピーナと視線が空中であった。だが、その時は彼女からの合図であることを、いまの自分は知るよしもない。
席に着くと、先輩が「気に入ったフィリピーナを呼べ。」なんて言って来た。
フィリピンパブなんか来たことも無いのに、フィリピーナを呼べなんて無理に決まっている。
「誰でも良いですよ。フィリピーナの事良く解らないです。」
「じゃあ、選んでやろうかの。」
そんな感じで、席に来たのがステージで歌っていたフィリピーナだった。
彼女の客は先ほど帰ったらしく、こちらのテーブルにやって来た訳だ。
「コンニチハ、アナタナマエ、ナンデスカ?」
「うわ~これからどうやって飲むんだよ?」
とりあえず英会話で対応してみる事に。海外スキーにも何度か行った事があるので、会話程度ならいけるはずだ。
だが、本当に楽しむなら、カタコトのタガログ語と日本語の方が、楽しいと解ったのは後の事だった。
